無職1085日目

今日の一言

今日は先輩や友人と京都で会うことになっている。朝から意気揚々と出発し、公共交通機関を待っていると、日本に来たばっかりですといった感じの外国人留学生らしき若者がいた。ボタン式信号機(押したら信号機が発動するやつ)のシステムがわからず、少し戸惑っていたが、車通りが途切れたところを狙って突っ切っていた。「これはボタン式信号機がわかってないのでは？」と思ってその向かいのボタンを押しに行こうとした私が俄かに挙動不審な感じとなった。

どうやら行先は似たような方向らしい。私は基本遠目の効かない人間であるが、その外国人留学生の若者はびっくりするほど美人だった。しかしジロジロ見るのは失礼にあたるし、紳士的なふるまいではないと考えなおした。

そのまま公共交通機関に揺られ、駅に向かう。やってきた電車内で本を読もうと考えていたが、恐ろしく混雑していた。これが春の休日の京都に向かう恐怖かなどと考えていた。集合は烏丸御池駅であるので、運賃節約のため少し歩くことにする。それでも10分も歩かずに済むので流石都会だなという感じである。

集合時間より少し早めに到着したので、ファ〇マで水を買い、ATMでクレジットカードの支払いを行う予定だったが、肝心のATMが集合駅の改札内にあるようなのでぐぬぬとなった。仕方ない、明日のバイトの試験時にATMに入金しておこう。ファ〇マで水は買えた。

そうこうする内に集合時間が近づいてきた。そこでふと気が付く。烏丸御池駅は改札が二つあるのだが、どちらで集合するか決めていねえ。私が辿り着いたのは南改札である。どうやら先輩も友人もまだ辿り着いていないようだった。何やかんやの話の流れで南改札口に集まることになり、先輩とは約半年ぶり、友人とは3年以上ぶりとしばし懐かしむことになった。その際に先輩には後期日程の受験先の土産を、友人には前期日程の受験先の土産を渡すことにした。

10時に集合したが、京都の朝は遅い。既に開店しているのはドラッグストアとダイソーくらいである。暫くぶらぶらしてから “>新風館に戻って飯でも食うか、という話になった。

道に沿って適当に歩きながら互いの近況を話す。取り敢えず私は前期不合格となったこと、後期は明日結果がわかることを伝えた。

実は友人と前回会ったときに(その時もこのメンツで、行先は哲学の道～銀閣～一乗寺あたりだった)、公務員を辞めて医師を目指すというのを伝えていたのだが、その際「何年も受けるのは良くない」というアドバイス？を貰っていた。しかし今の私の状況を振り返れば3年受験生やって失敗している有様である。これはボコボコに殴られるパターンではと思ったが、そうならずに済んだ。

京都は適当に歩いても何やかんや道がちゃんとしているので便利である。皆はまあ元気にやっているようで、先輩は夕方から所用があるとのことだった。基本このメンツの場合出掛ける際は割と適当な計画である。適当な通りを通り、適当な神社を見つけたので参ることにした。しかし私は小銭を持ち合わせておらず賽銭を入れられないという事態に陥った。何故か先輩が賽銭を私の分まで入れてくださった。神社は感染対策をかなりしっかりしており、例の鈴(神社で鳴らすやつ)を触ることを避けるためか、牛の置物に手をかざすと鈴の音が鳴るようになっていた。明日の合格を願ってきたが、天満宮系(京都の北野天満宮も含め)に参拝して大学に合格したことが今まで一度もないので心もとなさはある。

10時も30分くらい過ぎていたので来た道と似たような方向に引き返す。途中で見つけた公園では桜が咲いており、喫茶店では人が大量に並んでいた。新風館の中をぶらぶら散策する。友人は色々購入していた。私も新風館をじっくり見て回ったことはなかったのでこの機に色々な店を回ることにした。11時も半ばを過ぎたので飯を食うことになり、候補が天ぷらカレーかぜんざいとぜんざいか餃子か野菜メインの飯かカフェかイタリアンかメキシコ料理かだったので(昼から酒は却下となった)、野菜メインの飯屋に入った。

中々の盛況ぶりだったが、3人分の席を確保し、それぞれ注文する。料理が来るまでまた暫く同期の近況などの話に花を咲かせた。料理が来てからは料理の話になったが、味玉がめちゃくちゃ美味かったこととデカいキクラゲ(それも3つくらいあった)、柔らかい豚の角煮くらいしか印象に残っていない。ここ最近で一番体に良い飯だったような気がする。飯を食った後どうするという話になったので鴨川の支流的なやつに沿って南に向かうことにした。友人お薦めの珍しい喫茶店があるらしい。四条河原町駅周辺の交差点では、「コロナは風邪」的なことを言っている謎の団体がいた。流石都会だなと思っていたところ、どうやら他県の選挙戦でヤバすぎる候補者がいるらしいという話を友人と先輩がしていた。こちらはつい最近まで受験に明け暮れ、新聞も雑誌もテレビもラジオもTwitterもYouTubeも見ない無職文系である、まさかそんなことが起こっているとはついぞ知らなかった。友人と先輩の話は毎回新鮮な発見が多い。

1軒目のお薦めは割と行列ができていたので2軒目のお薦めの店に向かうことになったのだが、店のロケーションがRPGの隠し通路みたいなところだった。FF3くらいでこういうのありそうだなという感じの隠し通路具合だった。

そこで茶と茶菓子(洋菓子である)を注文する。冷たい茶が飲みたかったが無いようだったので温かい茶を頼む。喫煙可能な喫茶店だったので若干煙たかったがこれくらいなら問題はない。それよりも問題だったのが椅子が私の自重で壊れそうになっていたことだろうか。手すりのある椅子だったので体が抜けなくなったらどうしようかと心配した。

やってきた茶も茶菓子(チョコレートケーキ)も美味かった。次の小旅行の候補先が神戸になったら美味い喫茶店を知っているので紹介するという話になり、そこから自分が社会人の頃から所属している団体の話になった。これに関しては、また有料記事群で少し話したいと思う。

喫茶店を出て(ここの会計は先輩が持ってくれた、毎回申し訳ない)、そのまま近くの寿ビルディングに向かうことにする。そこのTOBICHI京都では現在MOTHERのフェアをやってるためである。友人はその隣の本屋で更に本を買い込んでいた。

一通り寿ビルディング内を見て回り、ここで先輩とはお別れとなった。そろそろ駅に向かうらしい。そんなわけでそこから先は友人と一緒にぶらぶらすることにする。春分の日の京都はやはり人が多かった。何はともあれ二人とも特に行きたい場所があるわけでもないので丸善に向かう。地下階をぶらつきつつ話をしていると、友人が以下の本を買っていた。そういうところ好きすぎるぞ。

フェアコーナーでエヴァンゲリオン(昔はヱヴァンゲリヲンという表記だったような気がするが、あれはどっちが正しい表記なんだろう)の表紙を見かけたので、今やってるらしい映画関連か？と思ったら全然違っていた。何なんだ。

丸善を出てから丸善が入っているビル内を散策する。今日は夕方から雨が降ると聞いていたが、まだ雨が降っていないようだった。その後近所の店類をぶらぶらと見て歩き、友人お薦めのトルコ料理屋に入った。京都でトルコ料理を食うというカオス。しかしトルコ料理は美味かった。薄焼きピザみたいなやつとヨーグルト餃子、固めのパンに練り物を付けて食うやつ、トマトと卵の煮込み料理が美味かった。ここは二人で割り勘し、友人は地下鉄に乗って、私は電車に乗って帰ることにした。

きっと明日は望み薄であろうが、ありがたいことにこうして会ってくれる友人や先輩がいる。しかしそろそろ金銭的に限界値が近いので労働を入れていく必要があるなと思った春分の日であった。