無職の夏休み:京都市編
目次
安井金比羅宮
安井金比羅宮は縁切りで有名な神社であり、かなりご利益がある。
一度目の大学時代、友人と京都で遊ぶかという話になり京都駅周辺を彷徨いていると関東圏から来たっぽいカップル(どうやら地主神社に参拝しに来たようである)が物凄い険悪な雰囲気になっているのを見かけた。折角旅行に来たのにモメるなよと思いつつ、地主神社に割と近い安井金比羅宮を紹介しようかと考えたほどである(ちなみに地主神社は恋愛系の神社らしい)。
その後も前職で「これはヤバい」と思った時も何度か祈願しに行っていた。テレビで紹介されてから参拝者が増加して混雑するようになったが、それだけ縁を切りたい人が多いのだろう。
また安井金比羅宮は日本史選択の人には馴染み深い「保元の乱」の登場人物の1人、崇徳天皇(上皇)が祀られた神社でもある。今回は日本史の教科書片手に公共交通機関に揺られ、朝から神社を目指して河原町駅から歩くことにした。
途中場外馬券売り場がある区域があり、ガラの悪い人が屯していた。前職ではエンカウント即対応不可避だったが、今は気楽な無職文系、スルーして神社に向かう。馬に賭けるより自分の人生なんだから自分に賭けた方が遥かに勝算が高いと思うのは私だけか。神社は朝9時前だというのに割と混んでいた。手と口を清め、参拝する。その後に絵馬を書いて奉納し、縁切り縁結び碑の穴を潜る列に並んだ。
縁切り縁結び碑は、安井金比羅宮特有の場所であり、石に空いた穴を潜って悪縁を切り良縁を結べるよう祈願する。この穴がなかなか通り抜けにくく、私はメタボチェックも兼ねていたりする。最近はこの穴を潜る様子をムービーで撮影したり写真を撮ったりする人が増えており、肖像権的なアレを鑑みても、神前ということを鑑みてもやめた方がいいんじゃないかと思っている。
京都の洗礼
穴を潜り終え(今回も恙無く潜り抜けることが出来た)、再び河原町に戻る。京都にはほぼ日刊イトイ新聞のポップアップショップがあるらしいので、そこを覗いてみるかと思ったからである。
しかし営業時間は12:00から。なんということだ。あと2時間以上もある。そして京都の大部分の店は開店が11:00。これから2時間ほどどうやって時間を過ごせば良いのか。河原町をうろうろしながらなんだかお腹が空いてきたので、薬局に入る。折角都会に来たからには美味いものを食べたい。その一心で空腹を我慢していたがちょっと流石に無理だったのでエネルギーバーと飲み物を買い、更に彷徨う。
通りを一つ入ると、DAISOを見かけた。DAISOは普通の時間帯に開いている。流石世界の百円ショップと思って増税前に買い忘れがないかを考えながら店内を見て回った。しかし品揃えは余り良くなかった。外国人観光客的には面白いものが多い店内だと思われるが…。
胃もたれする三十路手前
そうこうするうちに11:00となった。全力でパスタ屋に向かう。前回ここで食事をしたのは確か2017年の今頃だったと思う。あの頃はまだ働いていた、そしてあの頃はパスタとサラダとデザートをつけても胃もたれしなかった。人間なんだかんだ歳を取るものなんだなと痛感した。しかし京野菜を使ったサラダはさっぱりしており、パスタは奥深い味で、久々のデザートも美味しかった。
ほぼ日の店
食事後の散歩がてらほぼ日刊イトイ新聞のポップアップショップまで歩いていく。さっき場所を確認していたのでスムーズにたどり着いた。
ポップアップショップの入るビルは所謂レトロビルだった。雰囲気の似たビルに大阪は南船場の大阪農林会館がある。今回のアイキャッチ画像がビルの入口上の画像である。一階にはビルの説明や石の展示されたスペースがあった。
レトロなエレベーターに乗り込み5階へ向かう。レトロとはいえ木製じゃないのでドイツで乗ったエレベーターに比べれば近代的だ。
アンテナショップはこじんまりとしていたが、カレースパイスや書籍、文具類と多様な品物が置かれていた。目的の書籍と文具、そしてカレースパイスを購入して店を後にした。
再び公共交通機関に揺られながら日本史の教科書を読む。乗り換え駅で買い物をし、帰路に着いた。
神仏の助けが得られるかはわからないが、私は私のやれることをやっていこうと思う。