今日の一言

本日は昼過ぎに根城に戻る予定があったので、朝から荷物をまとめ、出願書類の準備をした。これが年内に受験する最後の学士編入試験の出願書類である。

途中外出する用があったので傘をさしたら、親に「ト○ロみたいだ」と言われた。存在がだろうか、それとも外見(体型)がだろうか。謎は深まるばかりである。

実家にはテレビがあるため、久々にテレビを観る。オリンピックは期間中テレビの無い環境にいたので観る機会はなかったが、丁度テレビではパラリンピックの特集をしていた。

様々な立場の人が特集に出ており、(集められたのか集まったのかは不明である)、逆にタレント枠でやってきたアイドルか女優か何やってる人かわからない人を見て「何もないんやな?」と拍子抜けしてしまった(本当にただのタレント枠でやってきたのかどうかはわからないし、何も特殊なバックグラウンドが無いからといって悪いと言っているわけではないことをここに言い添えておく)。全盲のバイオリニスト、デフリンピックのサイクリスト、フェンシング元女子日本代表…、それぞれの方の話をもっと詳しく聞きたいと思ったが、今回はパラスポーツについての特集で、彼ら彼女らの特集ではないようだった。

鯉王は高校生の頃部活でチェロを弾いていたが、ゴーシュの五億倍下手だと自負していた。全盲でバイオリンを奏でるのがどれほど大変であるかの想像は容易につく。凄いの一言に尽きる。勿論特集されていたパラスポーツも、それぞれの方々の話も興味深く、どれも「凄い」しか感想を持てなかった。

その後、天気、ニュースが流れ、環境活動家のグレタ・トゥーンベリ氏の話が出てきた。なんだか久々に見た気がする(と思っているのは私だけで、実際はちょくちょく人口に膾炙していたのかもしれない)。この方の地球温暖化に対して各国に警鐘を鳴らしているその行動力は称賛に値すると思っている。私も無職文系なりになるだけゴミの量を減らすよう心掛けている(ひいてはそれが節約と豊かな無職文系生活に繋がるためである)。ただ、時たまこんなことを考える。

もしも氏がスウェーデンの生まれではなく、アジア・アフリカ・南アメリカ諸国の貧困層或いは中産階級の生まれだったら、同じように環境活動家になっていただろうかと。

氏のバックグラウンドについてそこまで詳しく知っているという訳ではないが、母はオペラ歌手、父は俳優とまあまあ裕福な部類に入るのではなかろうか。

気候変動や地球温暖化について考えたり、デモを行ったりすることが出来るのも、それだけの資金的余裕のある中で生きてきたからであり、「明日をも知れないし、学校にも通えず、日々家業を手伝い日銭を稼ぐしか生きる術がない」みたいな状態だったら少なくとも(それが未来に繋がる行動であるとしても)気候変動について各国の指導者層に適切な行動をとるよう訴える暇はないはずである。ともすれば(気候変動の原因と目されている)国家や社会の発達・発展のための過剰な化石燃料の使用や過度な森林伐採の一端を担わざるを得ないかもしれない。明日の食い扶持を得るために。

そう考えると「その主張も結局安全圏からの物言いだしな…」という思いが脳裏を掠める。

繰り返しになるが、氏の行動力や氏の主張に対して批判したいわけではないし、気候変動のために出来る範囲で何かしらアクションを起こすのは大切なことであると私は考えている。ただ、気候変動や地球温暖化に対するアクションを起こす過程で彼女はしわ寄せを食うことはあんまりないんだよな…と思うとどうにも虚しさが募る。もしも万が一これで発展著しい国家の指導者層が「わかったグレタさん。それじゃ、明日から地球環境に負荷を与えにくい方法を採用するわ!今この国の中で環境破壊を行っている行為は禁止な!」ってなってその国家の貧困層の収入の手段などが断たれた場合でも、氏の懐は痛まないだろうし、温暖化の一端を担う(可能性の高い)多国籍企業やらその国内の企業やらなんやらが痛手を受けて(実際痛手を受けるのはその産業によって創出された雇用に携わる人々であり、企業のトップ層は同様に特に明日から路頭に迷うということもないのではなかろうか)、貧困層の生活が苦しくなっても氏はそっち方面には責任を取らないんだろうなと思うなどした(いやまあ貧困に対する責任を氏一人に押し付けることにはならないだろうし、万が一に次ぐ万が一で環境は破壊されず、貧困がなくなり、全体的にハッピーエンドで終わるという都合の良い展開もなくはない)。

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文系社会人を経ての無職。からの学生。 本業は医学生、副業は無職文系。

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