無職1289日目
本日も勤務である。最近は朝も明るくはない。肉体労働の準備をして部屋を出、今住んでいるアパートの踊り場というかポストとかが集合している場所を通りがかるとそこの床に、黒い影が存在していた。
よく外から落ち葉とかが入ってくるのでそれだろうかと近付き、携帯電話のライトで照らしてみると、ゴキブリの死骸らしきものだった。
よく「1匹見つけたら30匹はいるもの」みたいなことを言われるが、つまりこれはこのアパートにゴキブリが住んでるということに繋がるんじゃないか?
こんなナリで何回かコバエの卵を大量に部屋のものに産み付けられたり(一番困ったのはまだ使う前の割り箸たち)、ゴミから蛆を湧かせたり、クソデカい蜘蛛に部屋に入り込まれたり、トカゲかイモリかヤモリに深夜に侵入されたり、婚活中のセミファイナルがお邪魔してきたりしている鯉王だが、今まで部屋の中でゴキブリを見たことはない。
家財搬入前のバルサンとブラックキャップを欠かさないというのもあるが、何故かゴキブリだけは侵入してこない。
大学生の頃後輩と同じアパートに住んでいたが(二部屋隣だった)、その頃から一切ゴキブリは見てこなかった。
その後輩と話している時に、「実は先輩、『出た』んですよ」と言われ「先月入居してきたばっかりではや退去したのか?」と思っていたら「(自分が部屋を)出た」のではなく、「(ゴキブリが部屋に)出た」だったということがあった。その当時から鯉王は割と大雑把な生活を送っていたため、ゴキブリに遭遇しなかったのは奇跡に等しいが、この後輩は私よりも大雑把な生活を送っていたのだろうか。割とちゃんとしていた後輩だったのだが…。真相は謎である。
何はともあれ死んでるなら問題ないなと思い、そのまま勤務先に向かった。
日曜日でも容赦なく働いていくことにする。無職は夏休み最後の日を毎日繰り返しているようなものなので暇はない。貧乏暇なしとはこのことである。
帰宅後某フリマアプリで物が売れたので適切に梱包する。これも食い扶持の一部にはなる。
その後洗濯物を干したりシーツ類を洗って干したり布団を干したりした。天気は良い。
発送の前に昼飯を食うことにした。発送ついでにドラッグストアに石鹸でも買いに行くことにしよう。
昼飯はインスタント袋麺に卵をぶっ込んだもの。よくある無職飯だ。ちなみに卵の消費期限は2021年10月5日。5日前である。
「まあ火通したし大丈夫やろ」
この考えが甘かったことを後に知ることになる。
取り敢えずコンビニで売れたものを発送し、歩いてドラッグストアに向かう。最近は夕暮れも早い。小学生たちがはしゃぎながら道を駆けて行く。この近辺ではよく見られる光景だ。しかし日は短くなったもののまだまだ暑い。日差しだけなら8月と言っても通用しそうだ。
ドラッグストアでは、謎の老夫婦がフッ素配合の歯磨き粉を探していた。
このくらいまでは良かったものの、突如として腹痛に襲われる。昼飯の卵が原因か?とか考えつつ手洗い用の石鹸(というかハンドソープ)を買う。ここで一度波が引いたのでついでに市指定のゴミ袋もと欲を出したのがまずかった。
取り敢えず目的は達成したので家路を急ぐ。途中でワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンから「劣等上等」が流れてきたので、頭の片隅で「このままじゃ下痢便上等になる」などと考える自分と、「コノヤロウ私は割とこの曲気に入ってんのに今後聴くたびに今日のこと思い出すじゃねえか」とキレる自分がいた。
いつものように田んぼの畦道を通って急いでいると、稲刈りの終わった田んぼに何やら黒い影。今日は黒い影ばっかり見るなと思ってみたら蛇だった。
こっちは腹痛と戦いながら肛門括約筋の活躍で頑張ってんのに余計なところで出てくんじゃねえなどと思いながらスルーした。
やっとのことで帰りつき、即座にトイレのGHQになる。それと同時に、「火を通したのに…何故…」という気持ちに襲われた。卵に裏切られた気分だった。
とはいえ今日は嬉しいこともあった。本が届きまくったのである。Z会の共通テスト実戦模試シリーズ1 と、『着眼と考え方 現代文解釈の基礎(新訂版)』である。
いっつも現代文はよく考えずに解いて7割〜10割をうろうろしているので、これで満点を盤石なものにしたい。
- 私が購入したのは英語リスニングと日本史だが、便宜上リンク先は英語リーディングとしている [↩]