陰翳公務員
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「上級公務員」はどうなのか?
それでは国家公務員の場合はどうなのだろうか。国家公務員は総合職(いわゆるキャリア官僚)と一般職と専門職がある。詳しくはそういうのを専門にまとめたサイトに説明を譲る。
総合職は上記の事柄が当てはまらないことが多い。あんまりキャリア官僚にモンスター住民が怒鳴りに行ったという話は聞かない。私が知らないだけでもしかしたらあるのかもしれないが…。やることの規模が大きいのでかかってくる責任も大きくなると思われる。国会対応や大臣・議員等の相手をするのが大変そうだなとはニュースなどを見ていて思う。
一般職は逆に危ないのではないかと思ったりする。市区町村・都道府県の管轄外の業務や市区町村・都道府県で手に負えない案件を負うことになる場合が考えられるからである。実際私が勤務していた時も「その場合はココじゃなくて法務局や入国管理局(とかの国家公務員が管轄するやつ)に行く必要がある」と伝えたことが多々ある。そうなると、さっきまで窓口で当たり散らしていたモンスター住民(のややこしいやつ)がそこに向かうわけで、その相手をするのは難儀するだろうなと思った。
ただ、研修体制は万全のようで、国家公務員専門職の国税専門官は埼玉県和光市にある税務大学校で3ヶ月研修が行われるらしい。詳細は各公務員区分の募集ホームページ等に譲る。
一応メリットもある
あまりメリットが割に合わない感があるが、メリットもあるにはある。
メリット1:毎年確実に昇給する
これが唯一にして最大と言っても過言ではないメリットだろう。リーマンショックだろうが氷河期だろうがなんだろうが着実に給料は年齢と共に上がる。最近は人事評価が導入されたり昨今の「公務員給料叩き」の影響を受けたりして昇給幅が人によって異なったり、以前の公務員に比べれば昇給幅が小さくなったりしているらしい。地方公共団体や国家/地方の区分によって変わると思われるが。
メリット2:福利厚生が充実している
区分によるのかもしれないが、割と福利厚生制度は充実している。私は殆ど利用しなかったが、対象の店舗で少し割引が効くなどといった制度があったり、職員の部活動的なやつがあったりした。詳しくは入庁後の説明会などで聞くことができるだろう。
ヤバいのを見極めるには?
それでは「ヤバい公務員生活」かどうかを見極める方法があるのだろうか?…それがあれば私は今も公務員を続けながら勉強をしていたかもしれないし、もう少し幸せな文系社会人生活を送ることができていたかもしれない。ただ、「なるだけ説明会やインターンに参加する」「1日役所をうろついてみる」が少しは役に立ったんじゃないかと思ったりもする。とはいえ説明会やインターンでは耳触りのいいことしか言わないし、役所をうろついても「ヤバそうな市民率」は分かっても(それも日による)、「ヤバそうな同僚率」は分からない。その辺は面接での感触とか直感で危機回避するしかない。