それぞれの話に見どころがあるのだが、バー「バッファロー」のマスターが出てくる回は日常生活パートの中でも1,2を争う面白さである。客に謎のニックネームをつける割にマスターの名前は出てこないのな。

騒動パートはそれぞれに味があって面白く、騒動同士も絡んでくるのだが(伏線の回収が上手いのもこの漫画の面白さの1つである)、その中でも「宇津帆」氏が出てくる騒動の話が興味深い。

宇津帆氏はまあゲス野郎でゲスの極みみたいな仕事とゲスの極みみたいな振る舞いをしていたわけであるが、宇津帆氏の言っていることにはまあ一理あるなと感じた。89話で出てきたのが、

知恵と工夫が出来ない子供が増えたら―――

こりゃビジネスになる

宇津帆 『ザ・ファブル』89話

この言葉である。そこでビジネスになるという発想が出来るのが宇津帆氏らしい。私はビジネスになるとは考えずにこの辺の話を読んでいる最中に「ラッキーこれなら暫くサボっていてもやっていけるぞ」と思ってしまった。私に商才は無いようである。

関係するかどうかは分からないが、こういう記事もある。

映画やドラマを観て「わかんなかった」という感想が増えた理由|現代ビジネス 講談社

他にも宇津帆氏は「なるほどな~」と思える名言を幾つか残しているし、引き際も綺麗である。ゲス野郎であることに変わりはないが、言っていることには一理ある。ゲス野郎だけど。

ちなみに本記事の後半部分を書くために色々と調べ物をしていたら、「2歳 YouTube やめさせたい」など地獄のようなサジェストがバンバン出てきて怖くなった。夏の納涼怪談話としてストックしておきたい。

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文系社会人を経ての無職。からの学生。 本業は医学生、副業は無職文系。

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